Jul 20, 2024

 


ひと筋の糸帆を引いて 微風に身をまかせ

古巣を後にする蜘蛛の引っ越しを見送る




温い湿気を肌着がわりに纏い

空の最初のひと滴を待つ

 



潔いのかだらしがないのか

放ったものを拾いに行き

積んでは崩し



行き止まりを忘れたんだろうな

脇道ばかり通るから



美味しい道草にはありつけているようだから