Nov 14, 2021





キィ  キィ  と 乾いた金属音が

通りがかった境内に響いていて

まだ耳の中で鳴っている

ジョウビタキだろうか


さくさくと 香ばしく

暖色に覆われた世界が

折々の営みを伝えてくる

浸透圧のように ひたひたと

日陰の湿り気とともに ひたひたと


やがてそれはまた

乾いて 朽ちて 消えてしまうのだけど

 つぎの季節をとりこむ準備

なのだと思う