キィ キィ と 乾いた金属音が
通りがかった境内に響いていて
まだ耳の中で鳴っている
ジョウビタキだろうか
さくさくと 香ばしく
暖色に覆われた世界が
折々の営みを伝えてくる
浸透圧のように ひたひたと
日陰の湿り気とともに ひたひたと
やがてそれはまた
乾いて 朽ちて 消えてしまうのだけど
つぎの季節をとりこむ準備
なのだと思う